| 2005/10/12 水 |
鳥取県での人権侵害救済条例が可決されたようですね。行政の恣意的な運用が懸念されると県弁護士会などが表明しているようです。
ここでは行政の恣意的な運用とは別視点として、悪徳商法系サイト・掲示板とこの類の人権侵害救済法(人権擁護法など)について考えてみます。
人権侵害救済条例案
http://www.pref.tottori.jp/jinken/jinkenkyusai_jorei-an.pdf |
当該の人権侵害救済条例は
①人種差別などの差別、虐待
②名誉や社会的信用の低下
③プライバシーの侵害
を人権侵害と定義していますが、県の人権侵害救済推進委員会の調査を拒めば「5万円以下の過料に科する」とのことです。
①の差別・虐待や③のプライバシーの侵害については、特に個人の人権侵害が問題となるでしょうから人権侵害からの救済が必要であると考えます。
しかし、条文中のどこにも「個人の人権のみを対象とする」とは書いていませんでしたので、当然ながら法人の人権も救済の対象となる訳です。
法人にも名誉権や社会的信用と言ったものがありますから、悪徳商法系サイトや悪徳商法系掲示板などの存在と②による人権救済が正面からぶつかることになりうる訳です。
特に、名指しの悪徳商法系サイト・掲示板は当該悪徳商法企業によって人権侵害救済の申立ての対象に十分になりうる訳です。
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第28条 何人も、この条例の規定による措置を求める申立てをしたことを理由として、不利益な取扱いを受けない。
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また、当該条例の条文中には不利益取扱いの禁止の条項がありましたから、悪徳商法企業が申立てを行っても法的には何らの問題がない訳です。
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さて、名指しの悪徳商法系サイトや掲示板は、多くの場合に誹謗・抽象的になりやすく名誉毀損を構成してしまいがちです。つまり、法的には危うい位置の存在する訳ですが消費者保護の観点からは有益であったりもします。
この条例は鳥取県の条例に過ぎない訳ですが、仮にこのような法律が成立してしまえば全国に適用される訳ですから、同様の法律が成立した場合には名指しの悪徳商法系サイト・掲示板は多くが姿を消すことになるかもしれません。
「行政機関は消費者の味方」と信じたいところなのですが、とあるサイトが某社の悪徳商法ぶりを晒した事件では、悪徳商法企業の告訴によって警察に家宅捜査に入られるといった有名な話もありますから、「行政機関は消費者の味方」ということは信じられるはずもありません。
国の人権擁護法案では、人権侵害救済に関して、「法人」は対象とせず「個人」のみをその対象にしてもらいたいものです。
「個人のプライバシーとか人権を大切にする法律に法人が便乗してはダメなのじゃ。」
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